女性ホルモンの代名詞、エストロゲン。

実は3種類あるのをご存知ですか?

・エストラジオール(E2)  卵胞の顆粒膜細胞で産生され、女性の閉経前の主要なエストロゲン

・エストロン(E1) 脂肪組織で産生され、閉経後の主要エストロゲン

・エストリオール(E3)妊娠時に主に胎児副腎と胎盤で産生、分泌される

閉経前の性成熟期の女性において、エストロゲンの約6割は卵巣からのエストラジオール(E2)であることから、女性ホルモンの検査ではE2を測定することが一般的です。

エストロゲンは私たちの身体のさまざまな機能に関与していますが、ここでは主に女性生殖器への作用についてみてみましょう。

非妊娠時において、E2は主に、
①子宮内膜の増殖、肥厚、②頸管粘液の変化、という重要な役割を果たしますビックリマーク

月経が終わり、卵胞刺激ホルモン(FSH)の刺激を受け、卵巣が次の卵胞の成熟を開始させると、卵胞からE2が分泌されます。この間、E2は子宮内膜を増殖、肥厚させることにより、受精卵のためのベッドをを作ります。

そして、分泌量は排卵前のピークに向かってどんどん増えていきます。このE2の働きにより、頸管粘液、つまりおりものの質が変化していきます。具体的には、①粘稠度が低下(ネバネバではなく、さらさらになる)、②牽糸性が増加(10㎝以上伸びる)、③無色透明、④量が多くなる、⑤シダ状結晶がみられる、など特長的なおりものがみられるようになります。

おりものの変化はなぜおこるのでしょう?なんと、さらさらで透明なおりものを多量に膣内に分泌することによって、精子が侵入しやすいようにするためなのですドキドキ 身体って本当にうまく出来ていますよね。。。

また、排卵直前に基礎体温ががくっと低下するのはE2の働きによります。その日を前後して血中のE2の濃度はピークに達し、そこから36-38時間後に排卵が起こるといわれています。

このように、E2は、妊娠しやすいように、そして妊娠したら受精卵が着床、発育しやすいように身体の環境を整えてくれる、とても重要なホルモンなのですラブラブ!

E2の血中濃度の基準値は、月経周期によって異なります。
病院によってややばらつきはありますが、概ね以下のようになります。

卵胞期(月経開~排卵前)前期 25-85pg/ml
             後期 25-350pg/ml
排卵期            50-550pg/ml
黄体期            45-300pg/ml

ちなみに、妊娠が成立すると、E2は、初期は妊娠黄体から、7週目以降は胎盤から大量に分泌され続け、妊娠維持、分娩準備、乳汁分泌準備など重要な役割を担います。おやしらず

E2の値が基準値から大きく外れる場合は、卵巣機能に何らかの異常が生じている可能性があります。また、E2が極端に低い場合、無排卵周期症や無月経といった、月経異常がないか、確認します。反対にE2が高値では、妊娠の可能性がなければ、卵巣機能異常のほか、肝硬変やエストロゲン産生腫瘍といった疾患の可能性が考えられます。