日本において、タイミング療法、クロミッド法、HMG-HCG療法など一部のもの以外の高度生殖医療(人工授精、体外受精、顕微授精、卵子・精子凍結など)は保険適用外となります。

保険適用の検査や診療は一般的なガイドラインに沿って行われるため、どこの病院に行っても同じような治療を受けることが出来ます。これに対し、保険適用外の治療はガイドラインの外で行われるため、内容は様々です。ご自身にとって最適な治療を受けられるかどうかは、ご自身の選択にかかっているわけです。

それではどんな視点でクリニックを選べば良いのでしょうか?私個人の考える、ポイントを幾つかあげてみます。

・不妊治療の専門であること
ホームページや口コミなどを活用し、不妊治療を専門に行い、かつ実績をあげているところを選びましょう。産婦人科を併設しているところは、ドクターの経歴や治療実績などをしっかり調べてみてください。

・通える範囲であること
一般的に、タイミング療法を数ヶ月やって妊娠しなければ人工授精、体外受精へとステップアップしていきます。ステップが上がると卵胞チェック、血液検査、注射などの頻度が増えるため、通院回数は確実に増えます。利便性の高い立地かつ予約制で待ち時間が少ないクリニックが理想的ですね。

・排卵誘発法や排卵日の特定などに血液検査を利用していること
血液検査は、超音波や尿検査、基礎体温に比べ、排卵誘発法や排卵日の特定の判断根拠として精度が高いです。ただ、医療機関によって考え方がまちまちであったり、検査結果を短時間で出せないといった理由で、血液検査を利用しないクリニックも多いのが現状です。初診予約の段階で、血液検査でホルモン値を毎回出すのかどうか聞いてみましょう。

・その人に合わせた治療を行っていること
クリニックによって治療法は様々ですが、なるべく自分の体質に合わせた治療を行ってくれるところを選びたいですね。たとえば、E2、FSHが正常で積極的に刺激すれば複数の卵がとれるのに、治療方針である低刺激法でしか対応してくれないところもあります。

当養生院では、妊娠を望んでいる方にまずどこの医療機関でどんな治療を受けられているのか詳細にお伺いします。その情報とご本人の置かれた状況や体質、年齢などを照らし合わせ、転院をおすすめすることもあります。

あるクリニックでなかなか結果が出なかったのが、血液検査を重視するクリニックに変えて一回目の人工授精で妊娠された方がいらっしゃいます。産婦人科でタイミング法の治療を受けていた方が、不妊治療専門の病院に変えて、卵巣の問題が見つかった方もいらっしゃいます。低刺激法主体のクリニックで何年も採卵出来なかった方が、その方に合った刺激法を行ってくれるクリニックに変えて一回目の体外受精で妊娠陽性となった方もいらっしゃいます。

妊娠のため医療の手助けを借りるのであれば、体質改善はもちろんですが、自分に合ったクリニックを選ぶことも重要です。数ヶ月通ってみてうまくいかなければ、勇気を出して変えてみること。そのお手伝いが出来ればと思います。